レーザー兵器：武力紛争のこれから Laser Weapons: Next Frontier in Armed Conflicts

今回の記事は「レーザー兵器：武力紛争のこれから」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

We are still not able to make a laser weapon as strong as the superlasers in the movies.

映画の中のスーパーレーザーほど強力なレーザー兵器はまだ作れない。

 ボキャブラリー

 日本語訳

西アジアや東ヨーロッパの情勢が不安定なことから、ロケットやミサイル、ドローンによる攻撃についてよく見聞きする。ドローンは現在、これらの紛争地域で非常に重要な役割を担っている。軍はドローンを用いて標的を非常に正確に攻撃し、人命を危険にさらすことなく損害を与えている。しかし今、さらに進化した兵器が現場に導入されようとしている。『スター・ウォーズ』にでてくるようなレーザー銃だ。

レーザー光線の軍事利用は、まったく新しいものというわけではない。レーザー光線はこれまでも、小型で近距離に位置する標的に対して使用されてきた。2000年代半ば、アメリカ空軍と陸軍は、レーザー技術がミサイルや爆弾に対して有効であることを示した。2014年までに、海軍のAN/SEQ-3レーザー兵器システムは、ドローンや小型ボートと対峙することにおいて非常に優秀な戦果を残していた。

これらの初期のレーザー兵器の問題は、長距離戦闘で威力を維持できないことだった。そして2023年後半、画期的なことが起こった。アメリカ空軍が研究資金を提供し、『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』のように遠くの標的を「溶かす」ことができる強力なレーザー兵器を作る方法が発見されたのだ。

映画に出てくるようなスーパーレーザーほど強力なレーザー兵器はまだ作れない。しかし、Wiredによれば、高出力レーザー戦争もそう遠くない話だという。アメリカ陸軍は最近、敵のドローンやミサイルと戦うために海外で高エネルギーレーザー兵器を使用した。防空用の指向性エネルギー・システムを初めて公に配備したことになる。BlueHalo社製のこれらのPalletized High Energy Laser（P-HEL）システムは、中東の脅威を破壊することに成功し、軍事防衛を向上させた。

イスラエルとハマスの紛争が始まって以来、米国防総省は強力なレーザー兵器の使用についてしばしば言及してきた。P-HELを中東で使用した事実は、1970年代から指向性エネルギー兵器に取り組んできた米軍にとって大きな成功を意味する。これは、長距離レーザー兵器を世界中で使用するための大きな一歩となるかもしれない。

Rand Corporationによれば、アメリカ以外にも、ロシア、中国、フランス、インド、トルコなどの国々が近年、レーザー・システムに多くの投資を行っている。