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  マットBlog

Hedge Fund があのSteinwaysを買う?

今日は色々面白い記事があって迷いに迷った。 エジプトについては、既にかなり報じられていて日本の記事にもなっているし。 クリントン元大統領の基金が、結構まずいことになっているという記事も興味深かった。 ただ、そんなメジャーな内容ではなく、個人的な興味からSteinways & Sonという音楽を趣味としている人なら誰でも聞いたことがあるであろう企業についての話題を選んだ。 個人的にピアノが好きで、絶対に叶わない夢だが、SteinwaysとかイタリアのFazioliなどを手に入れらたらどれだけ幸せか・・・(腕前は別にしての話)。 タイトルはこれだ。

To His Collection of Steinways, Hedge Fund Titan Adds Their Maker

ヘッジファンドのTitan(巨人)がスタインウェイピアノの作り手を新たに彼のコレクションに加えようとしている・・・・そんなタイトルだ。paulson pic To His Collectionというのは、そもそも この記事の主人公であるJohn Paulson氏=the hedge fund billionaire(写真)は既に3台のスタインウェイを所有しているのだ。 一生かけてようやく一台手に入れらるかどうかという代物を、3台とは実に羨ましい限りだ。 さて、以下が3台の大きさとモデルについて書かれているが、さて合計でいくらの価値があると書かれているだろうか? John A. Paulson, the hedge fund billionaire, already owns three Steinway & Sons pianos; the medium model M grand, the larger model O and the nearly seven-foot-long model B, together worth tens of thousands of dollars.
  • A)1万ドル つまり100万円相当
  • B) 数万ドル つまり数百万円相当
どちらだと思わますか? 答えは(B)で数百万円相当になる。 ポイントはtens of thousandsと複数になっている点だ。 ちなみにseven-foot-long等のようにハイフン(-)でつなげると単数としてまとめて表現できるところが英語の凄いところ。 我々日本人には馴染みが薄いし、学校時代の記憶などで忘れている方も多いと思うが、 feetはfootの複数系なのだ。だから普通 seven feetとなるところをseven-foot-longと7フィートの長さのという一つの形容詞のような形で表せるのだ。 よく使う例では例えば・・・a 3-year-old daughter. 3歳の娘のような使い方。 3 years oldではなく 3-year-old daughterになってyears からyearになっているところがミソなのだ。 さて、本文に戻ろう。 But Mr. Paulson, in investing parlance, was looking to increase his exposure. On Wednesday, his firm, Paulson & Company, agreed to buy the company that makes the pianos, Steinway Musical Instruments, for $512 million. さっきまでは楽器としてのピアノの話しだが、今度は"in investing parlance" parlanceとは慣用句とか語法という意味なので投資的口調とでも訳せばよいだろうか。投資家として exposureを増やそうとしている。 そして512millionつまり5億1200万ドルでスタインウェイを買収することで合意したのだ。 ここから記事は、Paulson氏の過去の成功について触れている。つまりどのようにお金持ちになったかということ。 The move raised eyebrows both in the world of music and on Wall Street. Mr. Paulson made billions in 2007 largely with a bet against the housing market. His firm specializes in mortgages, gold and other financial assets. raised eyebrows 眉をつりあげる=驚かせた という意味だ。 誰を驚かせたかというと 世界の音楽業界とウォール街の人たちなのだ。 Paulson氏は2007年に何十億ドルもの金を住宅投資から得た。それゆえに彼の会社はmortgage (抵当権)やgold, その他のfinancial assetsに特化しているらしい。 本文を続けよう・・・ And while Paulson & Company owns stakes in companies, it has never before bought one outright. 彼の会社は色々な会社の株式を所有しているが、never bought one outright つまり買収はかつてやったことがなかった・・・わけだ。 But Mr. Paulson said that the calculation was rather simple — he loves the pianos. ここがこの記事の好きなパート。 Paulson氏は計算はいたって単純だ・・・つまり 彼自身がピアノが好きだから と言い切っている。羨ましい。 “I’ve always been enamored with the product,” Mr. Paulson said in an interview on Wednesday. 「僕はずっとこのプロダクトに心を奪われてきたんだ」 enamored=~に夢中の という意味。 “You have Mercedes in cars, and top brands in every other area. But no one has such a high share of the high end.” 更に「車ならMercedes(ベンツ)でしょう? どの分野にもトップブランドってものが存在する。でも最高級でこれほどのシェアを持っているところはないんだ」と言っている。   しかし、あのスタインウェイがヘッジファンドに買われるというのは、音楽を愛するものとしては複雑な気持ちなのだ。 皆さんのご意見は?