英文ライティングWriting Courseの教材から Lesson 1-1
ビジネス現場の中で必要となる原文をどう咀嚼し自分の言葉でまとめるのか
この点にフォーカスした講座だ。つまりサマリー・ライティングの書き方についての講座という事になる。
この訓練を積めば、英語のリーディング力も同時に向上するし、英語のアウトプット能力も鍛えられる。 さて第一回目の講義は以下の内容だった。【サマリー・ライテイングとは】
簡単に言えば文章の要約です。日本文であれ英文であれ、ある文章を読んで、元の文章のおおよその内容を短くまとめることです。要約ですので、あまりダラダラと長い文章になっては困ります。大体2パラグラフ、行数でいうと5~7行くらいです。ニュース速報など緊急の場合には、2行程度の文章でもかまわないのですが、第1回では先ず4行程度の文章にまとめることを目指します。元の文章を短くまとめる際に、何を伝えるべきか―これは、サマリーで最も重要なことです。よく、ニュースの要素として5W1H(誰が―Who、いつ―When、どこで―Where、何を―What、なぜ―Why, どのように―How、どうした)が重要と言われますが、サマリーもまさにこれと同じです。ただ、一つの文の中にこの6つの要素を必ず入れなくてはならない、ということではありません。全部の要素を無理に詰め込もうとすると、長い文になってしまう場合もあります。そうした時には、文を二つに分けても構いません。
サマリーの目的は、元の文章で書かれている内容を、読み手に簡潔に分かりやすく伝えることにあります。そのためには、長い文を分割することも必要になります。一つの文の長さの目安は、ピリオドやコンマも含めて、単語数にして大体30語前後が適当と言われていますが、絶対ではありません。これより少ない語数でも問題ありません。ただ、5語や6語といった、あまりに単語数の少ない文を4つも5つもつなげると、文章がブツ切りになってしまいますし、40語を超えるとかなり長い文として感じられるのも確かです。この点、注意しましょう。
この講座では先ず、1パラグラフ、大体4行程度の文章を書く練習から始めます。次に、パラグラフ数を増やすことで最初のパラグラフの内容を補足する練習をしていきます。こうした練習を積み重ねていくと、パラグラフ数の多い文章も抵抗なく書けるようになってきます。この講座では、原文という、いわゆる「お題」があってそれを要約する練習ですが、パラグラフ数の多い文章を構成を考えながら書けるようになれば「要約」の次の段階へ進むこともできます。今度は、他人が書いた文章や資料が原文ではなく、原文はあなた自身の考えや主張になるのです。頭の中にある日本語での考えや主張を、どうやったら読み手に分かりやすく英語で伝えられるか―これを習得することが、ライテイング講座の最終的な目標です。 (続く)