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日本の出版社を支えるもの–驚愕の事実

本日は、コンテンツライツ、著作に関する講義に出席した。 ゲスト講師として日本の大手出版社から海外の権利関係についてのお仕事をされている方を迎えた。 やはり講義の中心は現在の出版界が電子書籍の出現で従来の紙媒体で支えられてきた業界が変わりつつあるというところだった。 講義の中にはなかったのだが、日本の出版業界は大手印刷会社が傘下にしている書店とその間にある流通業者から成り立っている。つまり一枚岩だったわけだ。当然、書籍にはディスカウントもないしセールもない。また書店は本を買い取るのではなく陳列して売れないものは出版社に返本する仕組みになっているので、在庫は出版社が担うことになる。 さてさて、この業界で本日驚愕の事実を知った。 images 講師が所属する大手出版社の利益の源泉はほぼ100%漫画の売り上げだというのだ。 では文芸書、小説などの一般の書籍はどうなのかというと、一部のベストセラーを除けば全て赤字なのだそうだ。 つまり、幻冬舎など漫画以外で勝負している会社以外は漫画の収益なくして成り立たないのだとか。 これは日本独特のもので、良いとも悪いとも言えない。なぜなら漫画のお陰で売れなくともよいレアな書籍を書店で求める事が出来るからだ。心配なのはイギリスでは電車でキンドルで小説(文字情報)を読んでいる人が多いが、日本では漫画や携帯、DSのゲームを楽しむ乗客が目立つ。(実は今まさにJR.の車中でこのブログを書いている) 手塚先生が発展させた漫画・アニメは世界に誇れる日本の文化と割り切るべきなのか。 そうそう、英語に関して面白い話を聞いた。 海外に書籍を展開する時に一番のネックになるのは「翻訳」なのだそうだ。一般の小説を翻訳して海外に出すにはかなりの手間とコストがかかる。しかし漫画は基本吹き出しの台詞なので、映画でいうところの字幕スーパー(sub title)程度の翻訳でこと足りるので(細かい状況描写などは必要ない)手軽なのだそうだ。 しかし、海外で漫画市場があるのは、米国、フランスの2強とアジアの一部諸国だけだそうだ。 そしてその規模も日本の比ではない。 英語の漫画で英語学習ということを以前トライしたことがあったが、何故かあまり役に立たなかった。恐らく、状況を英語で読むことが(その要素)重要だからだなのだろう。 Read, Read and Readなのだ。 読書の秋、みなさん、活字に戻ろう。