将棋界が教えるITと人間の未来像
2013年9月5日
今回、優勝したのは佐藤慎一四段とソフト「ponanza(ポナンザ)」のタッグ。佐藤四段はポナンザの活用により「1時間の持ち時間しかなかったが自分で5、6時間考えたくらいの(質の高い)将棋が指せた」と振り返る。自分がやりたい手を指した場合の不利になりそうな変化を事前にポナンザに調べさせ、問題ないと確認した上で着手していった効果だ。逆に敗退したプロ棋士の敗因が次のようなコメントで思わず唸ってしまった。
一方で、プロ棋士はコンピューターを活用する難しさも痛感していた。「頼りすぎた」。敗れた棋士たちは一様に口をそろえた。そうなると我々が鍛えなければならないのは、単なる歴史の年表でも、データでもないのでは、と思う。よく会社の数字などを丸暗記をして、凄いと思わせる人種がいるけれど、そのデータを使ってなんぼというところだろう。 実は英語も同じかもしれない。単語、文法を覚えて資格試験で目標点数を獲得しても、それからどうするかがむしろ大切だ。Business English Proでは、今読める自分になることは当たり前。その後をどうするのか? 読んだ文章からその先の作業は人間の得意分野なのだから。