ピーター・バラカンのWeekend Sunshine
2013年6月8日
ゲストはほとんど日本人だけど、海外放送だから番組の内容は英語だったんですね。ゲストには大学教授だったり、色んなことをやってる人たちが、面白い話をするんですけど、英語が堪能とは限らないものだから、そこそこ話せても発音がわかりにくい。僕は司会者だから、世界のどこかでこのテレビを見ている人が、今言った言葉を理解できるかどうかという意識をいつも持っていて、「これはちょっとまずいな」と思ったら、同じような言葉で言い換えたりすることが多かったんです。 これはゲストに対して失礼だし、時間の無駄だし、色んなことで悩んでいて。そうこうしているうちにちょっと待てよと、もちろん個人差があるにはあるけど、それだけじゃない。たまには例外もいますけど、ほとんどの人がカタカナ発音でわかりにくい、要するにこれは教育制度が悪いんだというとに気がついた。これはまずいなと思って本を書いたんですね。NHK出版から2年くらい前に出しました。 その本のタイトルは、『猿はマンキお金はマニ 日本人のための英語発音ルール』。要するに日本では猿はモンキー、お金はマネー、どっちも全く通じない。中学校からそのくらいの発音をちゃんと教えないなんてありえないと思いましたよ。InterFMの番組の中で「英語教育革命」というコーナーを持っていて、発音のちょっとしたこととか、和製英語の本当の英語の表現とか、豆知識みたいなものなんですけど…。Moneyの「マネー」はやはり、そのままでは外人さんが聞くと「・・・?」となってしまう。 カタカナにするなら「マニー」、猿だって「マンキー」にしておけばまだマシだったのだろう。 我々日本人はよく考えてみると、上のようなカタカナ英語が身体にしみついていて、それらを矯正しつつ正確な発音を学びなおすという、英語習得に一手間かかっているために、シチューのようにゆっくり煮詰めないと料理として出せないわけだ。 ピーターさんは、このインタビューの最後にもこの点について強調している。
ただ、基礎を学校で習うときに、多少癖はあっても、まったくかけ離れた発音になるというのは酷すぎる。ピーターさんが、この番組の司会者として、”世界で番組を見ている人が日本人ゲストの話している事が理解できているかどうか”を気にしている。 我々も、次元は違うが、『自分が話しているこの発音、この語順で相手に通じているだろうか』とびくびくしながら話している事がある。 ただ、かつてアメリカ人の友人から言われたことがあった。 「英語で話しているのだから、少なくともある程度の音量で、自信がなくても自信をもって話す事が、我々(聞き手)には伝わる」
それからは、恥ずかしがらずに、ある程度大きな声で英語を話すように心がけている。
声が聞き手の耳に届かなければ、英語が【通じる、通じない】以前の問題なのだ。
日本語でも、もごもごと呟かれては(indistinct muttering)、母国語であっても聞き取れない。
特に英語で話すときには、音量レベルを3段階位右に回すつもりを心がけよう。
I hope you have a wonderful weekend.