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  1日5分ビジネス英語

米加貿易、「北米要塞」構想から貿易戦争へ Canada Trade: From ‘Fortress North America’ to a Trade War

今回の記事は「米加貿易、「北米要塞」構想から貿易戦争へ」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 日本語訳

米国とカナダは何十年もの間、世界でも最も緊密な経済パートナーの一つとして関係を築いてきた。両国の経済は、NAFTA(北米自由貿易協定)や、その後継となるUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)などを通じて、深く結びついてきた。しかし今、その関係はここ数十年で最も深刻な後退の一つに直面している。

今回の危機は、当初は楽観的な雰囲気の中で始まった。数週間にわたる交渉を経て、カナダ側は8月20日、新たな貿易合意は「非常に近い」と述べていた。合意が成立すれば、カナダで生産された小型車に対する米国の関税は25%から15%に引き下げられ、カナダ産の鉄鋼とアルミニウムへの関税も50%から25%に引き下げられる可能性があった。

しかし、その楽観的な見方はすぐに消え去った。8月21日、マーク・カーニー首相は交渉の中断を表明した。米国側が土壇場で提示した条件変更は不公平であり、カナダの経済的利益を損なうものだと説明した。交渉では、自動車、鉄鋼、アルミニウム、乳製品、酒類など、双方にとって慎重な扱いが必要な分野が議題となっていた。またカーニー首相は、カナダの主権や、フランス語およびカナダ文化を守るための制度については妥協しないとの姿勢を示した。一方、米国側は、乳製品、酒類、自動車に関するカナダの一部の政策が、米国の輸出企業を不当に差別していると主張している。

その後、対立はさらにエスカレートした。8月22日、米国は276億カナダドル、米ドル換算でおよそ200億ドル相当のカナダ製品に50%の関税を課した。対象には、ホッケー用品、セメント、衣料品、電子機器、一部の乳製品関連商品などが含まれる。これに対しカナダは8月25日、同じく276億カナダドル相当の米国製品に対し、同額規模の報復関税を実施すると発表した。税率は15%、25%、50%で、9月8日に発動される予定だ。さらにドナルド・トランプ大統領は、2027年1月1日からカナダ製の自動車および自動車部品への関税を50%に引き上げる可能性も示している。

こうした対立による経済的な影響は、直接関税の対象となる商品の範囲をはるかに超える可能性がある。両国は何十年もかけて、特に自動車、エネルギー、製造業、農業の分野で、国境を何度も行き来する複雑なサプライチェーンを築いてきた。そのため関税の引き上げは、米国とカナダ双方の企業や消費者にとって、コスト上昇につながる可能性がある。

さらに大きな問いは、北米がこれからも一体化した経済圏であり続けられるのか、ということだ。北米最大の二つの経済大国の間で信頼が失われ続ければ、長年築いてきた経済統合そのものが揺らぐ可能性がある。

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