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オーデンセ:おとぎ話からロボットの都へ Odense: From Fairy Tales to Robotics Capital

今回の記事は「オーデンセ:おとぎ話からロボットの都へ」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

The story of Odense shows that even a small city can become a world leader through innovation, cooperation, and careful planning.

オーデンセの物語は、小さな街でも革新と協力、計画性があれば世界のリーダーになれることを示しています。

 ボキャブラリー

Competitionnoun利益や市場シェア、優位性をめぐって他者と競争すること
Inspireverb特に創造的または革新的な行動を起こす意欲や能力を人に与える
Flexibleadj折れずに曲がることができ、変化に適応できる
Especiallyadv特に他と比べて一つを強調するときに使われる
Bring inphrasal verb人材や資金、資源を引き寄せる

 日本語訳

数十年前まで、デンマークの都市オーデンセは童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの生誕地として知られていました。彼の物語の多くは後にディズニー映画にもなりました。しかし今では、オーデンセは「ロボットシティ」と呼ばれています。人口わずか約20万人のこの街は、特に「協働ロボット(コボット)」の分野で、世界的なロボット産業の中心地へと成長しました。

オーデンセのロボット産業の始まりは1980年代にさかのぼります。当時、地元のリンド造船所はアジアの強力な競争に押され、近くの南デンマーク大学に助けを求めました。この協力によって初期の溶接ロボットが作られ、やがてロボット研究の特別な拠点「マースク・マッキニー・モラー研究所」が設立されました。そこからオーデンセ初の大きな成功が生まれました。それがユニバーサル・ロボット(UR)です。軽量で柔軟なロボットアームを開発していた研究者たちによって設立され、この会社は2015年に米国のテラダイン社に2億8,500万ドルで買収されました。URの成功は他の企業にも影響を与え、特にモバイル・インダストリアル・ロボットが誕生し、2018年に同じくテラダインに買収されました。

この2社はオーデンセのロボット産業ブームを大きく後押ししました。才能ある人材や投資家、起業家が街に集まり、多くのロボット・自動化企業が誕生しました。『ロボット・レポート』によれば、「オーデンセ・ロボティクス・クラスター」は現在、300社以上、約2万人を雇用する全国規模の集団に発展しています。

デンマークのロボット産業の中心にあるのはコボットです。人間と安全に一緒に働けるように作られたこれらの柔軟なロボットは、工場、倉庫、研究所、さらには食品生産の現場でも使われています。ユニバーサル・ロボットは世界のコボット市場をリードし続け、周辺機器や画像処理システム、ソフトウェアを開発するスタートアップも支援しています。

オーデンセにおけるロボット産業の継続的な成長には、多くの要因があります。政府や大学の役割は特に大きく、デンマークの無償教育制度が安定して技術者を供給しています。また、国家や地域の取り組みが海外から優秀な人材と資本を呼び込んでいます。

アンデルセンの童話が何世代にもわたり人々を魅了してきたように、ロボット技術は今、産業を変えつつあります。オーデンセの物語は、小さな街でも革新と協力、計画性があれば世界のリーダーになれることを示しています。

Signalメンバーの皆さんのコメント・ハイライト

テーマ:Odense: From Fairy Tales to Robotics Capital / オーデンセ:おとぎ話からロボットの都へ

  • ともさんさん
    溶接ロボットからはじまって「軽量で柔軟なロボットアーム」への進化、その技術を取り込むための買収。困難だった資金調達も手段が多様化している今、転用応用の視点をもつことでロールモデルになりそうです。
  • Akさん
    There are regional industrial clusters in Japan as well, such as TAMA and Kyoto, even if they do not have a strong worldwide “brand” like Odense. Low English proficiency, lack of continuous political support, strict safety regulations, complex licensing procedures, and domestic market-oriented industries (which are often seen as Japanese problems) appear to hinder development in Japanese regional clusters and prevent them from becoming global leaders. Hope for political leadership with a clear vision for the future.
    (日本語訳:日本にも多摩や京都などの地域産業クラスターはありますが、オーデンセのような強い世界的“ブランド”はありません。英語力の低さ、継続的な政治的支援の不足、厳しい安全規制、複雑な認可手続き、内需中心の産業などが発展を妨げ、世界的リーダーになるのを阻んでいるように思えます。将来に向けた明確なビジョンを持つ政治的リーダーシップを期待します。)
  • Deborahさん
    Making education free to cultivate talented individuals in a minute countries plays an important role in future development. Industrialization with technology leads to a new world economy that will make great benefits in the country. it seems a bit sad that I can predict destruction of nature. we should be aware to keep balance the planet with human activities.
    (日本語訳:小さな国々で才能ある人材を育てるために教育を無償化することは将来の発展に重要な役割を果たします。技術による産業化は新しい世界経済を生み出し、国に大きな利益をもたらします。しかし自然破壊が予測できるのは少し悲しいことです。人間活動と地球環境のバランスを意識すべきだと思います。)
  • nobotaさん
    Odenseという名前は聞いたことがありませんでした。歴史ある街が再生される話はとても刺激的です。AIやロボティクスに関わらず、これらをどう活用するかが未来を左右する時代が来ると強く感じます。自分の地域活性化にも応用したいです。
  • Jtさん
    Where do you think Japan’s Odense is? I believe it is Kitakyushu City in Fukuoka...
    (日本語訳:日本版オーデンセはどこか?私は福岡県の北九州市だと思います。かつて製鉄業で栄え、九州工業大学や研究機関が設立されました。北九州ロボットフォーラムを通じて産学官連携を進め、特に介護やサービスロボット分野でモデル都市を目指しています。造船業の衰退からロボティクス産業への転換という点で、オーデンセと似ていると思います。)
  • Cooさん
    逆境からの起死回生は簡単に言えますが、産学連携に国も後押ししたサクセスストーリーですね。産業ロボットは必ずしも人型ではなく、柔軟なアームなどが多いイメージです。日本もこの分野は得意でファナックなど世界シェアの大半を握る企業がありますが、今後どのようなイノベーションで競争を勝ち抜くのか詳しい人に聞いてみたいと思いました。
  • M-san
    日本の地方都市の活性化事例をChatGPTに調べてもらいました。アートや文化による創造的なまちづくりや、産官学連携による産業発展がポイントだとわかります。大都市集中に押されても知恵を絞れば活路はある証左だと思いました。
  • orangeさん
    造船業衰退時に大学教育から生まれる技術力に注目したのが素晴らしい。国の制度が揺るがず継続的に技術者と資本を呼び込む環境が整えられていると感じました。日本は短期的な産学コラボはあるが、長期的に信頼できる制度は少ない印象です。
  • デバイスとプリンターさん
    日本もやりたかったことなのでは。今からでも高齢化を逆手に取ったロボティクスや自動化を、介護・農業・物流など過疎地域で生かせないだろうか。需要はあるはずです。
  • 雨のち晴れさん
    ChatGPTに「苦境に陥った企業が地元大学と連携して成功した事例」を聞いたところ、日本でも八天堂や天龍製ノコギリ、舟橋商店などの成功例がありました。日本は技術をビジネスにするのが苦手と言われますが、地元大学と企業のコラボは有効だと感じました。日本にも隠れたオーデンセがあるかもしれませんね。
  • ごっチャン
    産官学の連携が進む地域では企業が活性化し世界で活躍する傾向が続くと予想しました。ロボットと人間の協業、行政や大学の支援には「高い志と、それに共感する支援者の存在」が重要だと改めて感じました。

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