ドバイの不動産バブルは再び崩壊するのか? Will Dubai’s Property Bubble Burst Again?
今回の記事は「ドバイの不動産バブルは再び崩壊するのか?」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。
今回のポッドキャストです。お聴き下さい。
本日のSentence
About 20 years ago, Dubai decided to change its economy from depending on oil to focusing more on services and tourism.
約20年前、ドバイは経済の柱を石油からサービス業や観光業へと転換する決断をしました。
ボキャブラリー
Boom-and-bust | noun | 急速な成長期の後に急激な衰退が続く経済循環 |
---|---|---|
Predict | verb | 知識や経験に基づいて将来の出来事を予測する |
Excess | noun | 必要または適切な量を超えていること |
Especially | adv | 特に;他と比べて際立って |
Burst | verb | 突然破裂する(市場などが急に崩壊することを比喩的に表す) |
日本語訳
約20年前、ドバイは経済の柱を石油からサービス業や観光業へと転換する決断をしました。この方針転換によって不動産ブームが始まり、パーム・ジュメイラやブルジュ・ハリファといった巨大プロジェクトが完成しました。2004年から2008年にかけての急速な建設ラッシュは、約800億ドルの借入資金で支えられました。しかし2009年、世界的な金融危機が起き、不動産市場は大きく崩れました。その後、現在ドバイの住宅市場は再び活況を呈しており、多くの専門家は同じ結末を迎えるのではないかと懸念しています。
今回のブームは2020年、ドバイがコロナ禍後に経済活動を再開した時に始まりました。ビザ規制の緩和により、富裕層の外国人投資家――特にロシアやインドからの購入者――が流入しました。さらに米国の関税政策によってドルがディルハムに対して割安になり、欧州の購入者がより大きな購買力を持つようになりました。こうしてドバイ不動産は魅力的な投資先とみなされ、需要が急増して価格は過去最高水準に達しました。
ブルームバーグが引用した不動産大手ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)のデータによると、2019年以来ドバイの住宅価格は70%上昇しています。2025年前半の不動産取引額は730億ドルに達し、前年同期比41%増となりました。今後数年間で25万戸の新規住宅が建設される予定で、供給は30%増加すると見込まれています。JLLは、この「不動産の過剰」がバブルの兆候を示していると警告しています。格付け会社フィッチ・レーティングスも、2025年末から2026年にかけて不動産価格が二桁下落する可能性を予測しています。
この過剰の一例が「エイワ」と呼ばれる21階建ての高級住宅です。ブルームバーグ・ビジネスウィークは、この外観を映画『アバター』に登場するハレルヤ・マウンテンのようだと評しています。設計には古代インドの建築学「ヴァーストゥ・シャストラ」の要素が取り入れられ、基礎部分には約1,500個の水晶や半貴石を使った14トンのピラミッドが据えられています。完成後は、最上階のペントハウスが3,200万ドル以上で販売される見込みで、住戸には電磁波を遮断する特別な素材も使われます。
「エイワ」のような奇抜な設計の建物や類似プロジェクトの存在は、ドバイ不動産市場がピークに近づいている可能性を示していると言えます。今後待ち受けるのは、市場の減速か、崩壊か、それともドバイが望むように「好況と不況の繰り返し」から抜け出し、安定した市場が続くのかは誰にもわかりません。
参考動画
ゴージャスな建物ですね
Signalメンバーの皆さんのコメント・ハイライト
テーマ:Will Dubai’s Property Bubble Burst Again? / ドバイの不動産バブルは再び崩壊するのか?
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カニッシーさん
住戸には電磁波を遮断する特別な素材も使われるとのこと。プライバシー保護のためにWifiやBluetoothを遮断する目的だと知り、VIP向けの訴求ポイントだと感じました。 -
nobotaさん
I simply admire the homes in the video. On the other hand, it’s inevitable that the economy and history form waves in cycles, so a downturn will come at some point. But I think the best part is that no one knows exactly what kind of decline it will be.
(日本語訳:ビデオの住宅をただただ賞賛しています。一方で、経済や歴史は循環するため、いつかは下落が訪れるのは避けられないでしょう。ただし、その下落がどのようなものになるかは誰にも分からない点が最も重要だと思います。) -
orangeさん
エイワは素敵だが、夏以外の季節に屋外施設を楽しめそう。外国人投資家に支えられている点は東京と似ており、為替や資金流入次第では制御不能になる可能性も感じました。 -
Enhanceさん
インドやロシアからの購入者が流入しているのは、戦争で得た資金を安全に投資しているからだと感じました。終結後は投資がウクライナに向かい、ドバイのバブル崩壊につながる未来を予想しました。 -
雨のち晴れさん
エイワの映像は美しいが、ドバイの夏は暑すぎて室内生活になりそう。住宅価格の高騰が日本と似ており、ドバイでも「外国人嫌悪」に繋がらないか心配になりました。 -
Jtさん
Dubai’s Property Bubble: Differences and Similarities Between Past and Present...
Conclusion: I believe that financial risks are more limited now than in the past. However, the balance between supply and demand, as well as the trend of international capital inflows, still leaves the possibility of the bubble bursting.
(日本語訳:過去と現在の共通点と相違点を整理しました。結論として、金融リスクは以前より限定的だと思いますが、需給バランスや国際資本の流入傾向によってはバブル崩壊の可能性が残ると考えます。) -
Cooさん
日本の不動産の方がバブルに近いと感じます。投資心理のループにより、今後もバブルと低迷を繰り返すと想像します。 -
M-san
ドバイは税制やゴールデンビザが投資を呼び込む魅力。過去のアジア通貨危機の例のように、UAEでも政治家不信を招くような事態が起こらないことを祈ります。 -
ごっチャン
AIやSNSが需給に影響を与え、バブルの弾け方がより激しくなる未来を予想しました。
Signalメンバーの皆さんのコメント・ハイライト
テーマ:When Products Fail: The “Recall” Story / 不良品に出会ったら:「リコール」の話
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Penguinさん
昨年、お味噌の自主回収を体験しそうになったことがあります。購入品が対象外で安心しました。オンラインスーパーで「購入品が回収対象になったら自動通知」が届く仕組みがあれば差別化できると思います。 -
Enhanceさん
リコールは企業にとってブランド力を示すチャンスにもなる。リコール訓練のようなものが毎年行われる未来を想像しました。
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