制裁にもかかわらず止まらないロシア Unstoppable Russia Despite Sanctions

2024年9月13日

今回の記事は「制裁にもかかわらず止まらないロシア」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

But even after two years of war in Ukraine, Russia's economy is still growing.

しかし、ウクライナ戦争が2年続いた後も、ロシア経済は成長を続けている。

ボキャブラリー

Restriction	noun	何かを制限または管理するルールや条件
Asset	noun	役に立つ、または価値のある物、人、質
Confusing	adj	誰かを不明確または不確実にする原因となる
Ally	noun	軍事その他の目的で他国と正式に協力する国家
Find a way around	phrasal verb	障害物やルールを避ける、または回避する

日本語訳

ほとんどの主要国がロシアに反対しているようだ。アメリカ、欧州連合（EU）、そして他の大国は、ロシア経済を潰すために厳しい貿易制限を課している。しかし、ウクライナでの戦争が2年続いた後でも、ロシアの経済は成長し続けている。エコノミスト誌によると、ロシア経済は今年の第1四半期に5.4%、次の四半期に4%成長した。

では、なぜロシアはこれができているのだろうか？

最初は謎に思うかもしれないが、知ると納得がいく。アメリカ、EU、イギリス、日本との貿易は制限の影響で大幅に減少したが、ロシアは新たな方法や新たなパートナーを見つけた。最大の貿易相手国は中国だ。New York Times の報告によれば、「中国はすでにロシアが必要とする多くの製品を生産しており、ロシアが売るものも購入できる。」ロシアは現在、中国製の車、電子機器、武器を購入している。2023年には両国間の貿易が過去最高を記録した。

ロシアの最大の経済的強みは石油だ。2022年12月、主要7カ国（G7）はロシア産石油の価格を1バレル60ドルに制限した。これは通常の市場価格よりも低く、ロシア経済を傷つけることが目的だった。しかし、ロシアはこの制限を回避する方法を見つけた。価格制限を受けない船舶会社、保険会社、石油取引業者のネットワークを構築したのだ。これらの仲介業者は、市場価格で他国に石油を販売できる。この「影の船団」と呼ばれるグループは、ロシア国内市場向けにテレビやマイクロチップ、携帯電話などの西側製品も購入している。

カザフスタン、アルメニア、アゼルバイジャン、トルコなどの中央アジア諸国は、ロシアのために仲介者として暗躍している。彼らはヨーロッパから商品を輸入し、それをロシアに再輸出する。このため、これらの国々とヨーロッパとの貿易は現在460億ユーロに達し、2021年の2倍となっている。これらの商品は大部分が最終的にロシアに行き渡り、これらの小国の経済も成長している。例えば、カザフスタンのロシアへの輸出額は、2021年の4,000万ドルから2023年には2億9,800万ドルに増加した。

この状況は、アメリカとその同盟国にとって喜ばしいことではない。同国らは、仲介者らがロシアを支援するのを止めようとするかもしれないが、それは非常に難しいとみられている。