最近、世界のニュースに目を向けていると何やら各地で暴動やらデモが頻繁に起こっている事がわかる。
たとえばブラジルはFIFA開催のために政府はスタジアムにお金をかけようとしているが、それに対して国民は「そんなものにお金を使う位なら俺たちに回せ!」と各地にこのデモは飛び火している。
勿論、オリンピック候補地のトルコもしかりだ。
そんな事を考えながら今週号のThe Economist誌をポストから取り出すとタイトルはなんとThe March of Protestだった。
A wave of anger is sweeping the cities of the world. Politicians beware
副題もAngerのWaveが世界の都市をSweepするという物騒なもの。 そしてpolitician (政治家)はBeware(注意深く、警戒)する。
気になるのはこの記事は、『今世界で起きているこのデモをどの程度までカバーしているのだろう?』という素朴な疑問だ。
では早速この記事を見ていこう。
A FAMILIAR face appeared in many of the protests taking place in scores of cities on three continents this week:
難しい単語はない。 押さえておきたいのは in scores of =多くの
それにしてもおなじみの顔(familiar face)が抗議デモが3大陸の多くの街で起こっている 意訳としてはそんなところだろう。
The protests have many different origins. プロテストも色々な理由があり!という意味だ。色々とご事情ありというところ。
In Brazil people rose up against bus fares, in Turkey against a building project. ブラジルはバスの運賃に、トルコはビルディング計画に対して異議を申し立てている。
Indonesians have rejected higher fuel prices, Bulgarians the government's cronyism. インドネシア人は、燃料費の高騰を拒絶、ブルガリア人は cronyism(えこひいき)に対して怒っている。
In the euro zone they march against austerity, and the Arab spring has become a perma-protest against pretty much everything. 一方でユーロ圏ではausterity (財政緊縮、耐乏生活)に、アラブの春はとりあえず何から何まで気に入らない。
Each angry demonstration is angry in its own way. それぞれの怒りも多種にわたっているらしい。
They tend to be ordinary, middle-class people, not lobbies with lists of demands. どうやらデモ参加者はロビースト(lobbies)ではなく中級階級の人々が参加しているという点。
When the police set fire to the encampment in Gezi Park in Istanbul on May 31st, the event appeared instantly on Twitter. 最近のデモの傾向だが、例えば「警察が5月31日にイスタンブールのGezi公園の野営地に火をつけたとき、イベントはツイッターですぐに流れた。」つまりすぐにTwitterに流れてその規模は雪だるまのように大きくなる傾向があるのだ。
After Turks took to the streets to express their outrage, the flames were fanned by stories that protesters had died because of the police's brutal treatment. トルコ人が彼らの非道行為を表すためにデモ行進したあと、抗議者が警察の残忍な処置のため、死んだという物語によって、炎はあおられた。 事実かそうでないかではなく、そうした呟きが、抗議者を鼓舞してしまう。
一方、北欧のスウェーデンでは、Sweden has the highest ratio of youth unemployment to general unemployment in the OECD. その通り、若者の失業者が増えているのだ。
In Brazil GDP growth slowed from 7.5% in 2010 to only 0.9% last year. ブラジルのGDPは昨年、7.5%から0.9%に減速している。
インドネシアはどうか? In Indonesia, where GDP is still below $5,000 a head, ordinary families will keenly feel the loss of fuel subsidies. インドネシアでは、GDPがまだ一人5,000ドル以下である所で、普通の家族は燃料助成金の損失を強く感じる。
そのような事で、今週号のエコノミストのcover storyを見てきた。各地でかなりの希望のデモが繰り広げられているのだ。