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  マットBlog

英文ライティングWriting Courseの教材から Lesson 1-2

さて本日も先日のライティング講座の続きです。images (2) Summary writingは本当に英語の力をつけてくれます。 ぜひ、一読してみて下さい。 要約では、書くことはもちろんですが、元の文章からエッセンスを抜き出す作業なので英文の読解力も要求されます。日本語の文章と違って英語の文章では、一番重要な事柄は基本的に文章の始めの方に書いてありますが、だからといって始めの方だけ読めばいいわけではありません。文章の中盤や後半にも、その文章が一番言いたいことを補足する材料が埋もれています。そうした材料を見つけて、要約分の中に入れることも重要です。 以上、前置きが長くなりましたが、サマリーの一例を挙げてみます。以下の文章をサマリーしてみましょう。

ASIA’S economies have long wowed the world with their dynamism. Thanks to years of spectacular growth, more people have been pulled from abject poverty in modern Asia than at any other time in history. But as they become more affluent, the region’s citizens want more from their governments. Across the continent pressure is growing for public pensions, national health insurance, unemployment benefits and other hallmarks of social protection. As a result, the world’s most vibrant economies are shifting gear, away from simply building wealth towards building a welfare state.

The speed and scale of this shift are mind-boggling. Last October Indonesia’s government promised to provide all its citizens with health insurance by 2014. It is building the biggest “single-payer” national health scheme—where one government outfit collects the contributions and foots the bills—in the world. In just two years China has extended pension coverage to an additional 240m rural folk, far more than the total number of people covered by Social Security, America’s public-pension system. A few years ago about 80% of people in rural China had no health insurance. Now virtually everyone does. In India some 40m households benefit from a government scheme to provide up to 100 days’ work a year at the minimum wage, and the state has extended health insurance to some 110m poor people, more than double the number of uninsured in America.

  上の文章は、『The Economist』の9月8日号からの抜粋です。 一段落目では、目を見張るような経済成長を遂げたアジア各国では今、政府に対して社会保障を充実させる要求が増していることを書いています。サマリーとしてそれだけを書いてもいいのですが、二段落目では具体的な国の名前と社会保障の内容が書かれているので、その情報も加えることにします。サマリーで、社会保障プログラムの詳細にまで踏み込む必要はありませんが、具体的な国名くらいは入れておいた方がよいですし、長い文にもなりません。すると、以下のような要約分になります。1つの文であれば、 Asian countries, such as China and Indonesia, are gearing up for welfare programs including health insurance and pension coverage, trying to meet the citizen’s growing demand for social benefit. 文を2つに分けるのなら、

Asian countries, such as China and Indonesia, are gearing up for welfare programs including health insurance and pension coverage. Demand for social benefits is growing in those countries after strong economic growth.

とも、できます。 サマリーで大切なのは元の文をそのまま使う事は絶対にしないということです。元の文章の中の一文を丸ごとではなく、例え一部分であっても、そのまま使って自分の文とした場合、それは「盗用」と見なされてしまいます。この感覚は、日本ではまだそれほど浸透していないようです。学生のレポート課題などではよく見られると聞きます。大新聞の記事や社説ですら、他社の過去の記事から「盗用」してきて書かれたものが発覚し、記者やデスクが処分されるといったケースがあるくらいです。英語では「plagiarism」(プレジャリズム)と呼ばれ、これが発覚した場合、学生でも厳しく処罰されます。この考え方は欧米では徹底していますので、絶対にしないようにしましょう。 とはいっても、元の文で使われている言葉を全く使わずにサマリーを書く、というわけにもいきません。例えば、上のエコノミストの記事であれば、「China」や「Indonesia」、「India」という固有名詞を他の言葉に置き換えるのは無理です。こうした固有名詞は当然、プレジャリズムの範疇とはなりません。では、「health insurance」「unemployment benefits」「pension coverage」などはどうでしょう? こうした言葉も一般名詞ですので、そのまま使っても問題ありません。 問題となるのは、元の文で使われている独特な単語・表現などです。上の例文で言えば、 「mind-boggling」「 “single-payer” national health scheme」「Across the continent pressure is growing…」などの表現です。こうした表現をそのまま使用した場合、立派なプレジャリズムとなってしまいます。 注意しましょう。 Writing 講座 1回目の1はこちらから