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  1日5分ビジネス英語

ウィキメディア財団の職員が労働組合を結成――Wikipedia利用者にも関係がある理由 Wikimedia Foundation Workers Just Unionized. Why Should Wikipedia Users Care?

実は彼らが組合を作った主な理由は、給与や福利厚生への不満ではありません。組織が急速に拡大する中で、採用やチーム編成といった「意思決定への発言権」を求めたからだと言います。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 日本語訳

Wikipediaは、人々が協力して知識を共有するという考え方のもとに成り立っています。そして今、そのWikipediaを支え、運営する人々の一部が、同じ「協力の精神」を自分たちの職場にも取り入れようとしています。

Wikipediaを運営する非営利団体、ウィキメディア財団の米国勤務の職員は、全米通信労働組合(Communications Workers of America)に加盟する労働組合の結成について投票を行い、158対14で賛成多数となりました。この組合は200人を超える対象職員を代表することになり、ウィキメディア財団の歴史上、初めて正式に認められた労使交渉組織となります。

新しい労働組合には、ソフトウェアエンジニアリング、財務、広報など、幅広い職種の職員が参加します。ウィキメディア財団は世界全体で約700人を雇用していますが、今回の組合の対象となるのは米国内の該当職員です。

興味深いのは、職員たちが労働組合を支持した主な理由が、給与や福利厚生ではなかったことです。むしろ、採用や解雇、チーム編成の変更など、職場の重要な意思決定に対して、より強い発言権を持ちたいという思いが大きかったのです。

こうした動きは、何年も前から少しずつ高まっていました。新型コロナウイルスのパンデミック期に財団の組織が急速に拡大したあと、一部の職員は、組織が以前より官僚的になり、一人ひとりの職員が意思決定に与えられる影響が小さくなったと感じるようになりました。

では、一般のWikipedia利用者である私たちに、なぜこのニュースが関係するのでしょうか。

Wikipediaを支える人々は、世界最大の無料オンライン百科事典がどのように運営されるかに深く関わっています。彼らはシステムや技術を維持し、ボランティアの編集者を支援し、不正利用からサイトを守り、社会とのコミュニケーションを担い、数百万もの記事をいつでも利用できるようにしています。ウィキメディア財団が重要な決定を下せば、その影響はやがて、利用者が目にする情報や、どれだけ安定して情報にアクセスできるかにも及ぶ可能性があります。

インターネットのあり方が変化するなかで、この点はますます重要になっています。ウェブサイトを直接訪れるのではなく、AIチャットボットを通じて情報を得る人が増える一方、AI企業もシステム開発においてWikipediaのコンテンツを大きく活用しています。それでもWikipediaが有用で信頼できる情報源であり続けるためには、依然として人間の職員やボランティアの力が欠かせません。

多くの人にとって、ウィキメディア財団での労働組合結成は、単なる組織内部の労務問題に見えるかもしれません。しかし、その背景にはもっと大きなテーマがあります。社会にとって重要な公共的資源を支える人々が、より強い発言権を持つようになれば、その人たちの働く環境や意思決定への関わり方が、最終的には何百万人もの人々が頼りにしているその資源自体にも影響を与える可能性があるのです。

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