英語力と世界のトレンドを同時にキャッチ!!

  1日5分ビジネス英語

氷が解けて見えてきた、世界の新たな貿易ルート The World’s Next Trade Route Is Melting Into View

今回のエピソードでは、気候変動によって氷が解け、次世代のグローバル貿易ルートとして現実味を帯びてきた「北方海航路(NSR)」をテーマに取り上げます。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 日本語訳

何世紀もの間、北極は世界貿易のルートではなく、船の行く手を阻む「凍てついた壁」と見なされてきました。しかし今、海氷が減少し、従来の海上輸送ルートがたびたび混乱に見舞われるなか、凍りついた北の海はまったく別の姿を見せ始めています。それは、世界を結ぶ「近道」です。

その最大の可能性を秘めているのが、ロシアの北極海沿岸を通り、ヨーロッパとアジアを結ぶ北方海航路(Northern Sea Route:NSR)です。たとえば、ロッテルダムから東京までの航行距離は、2024年の研究によると、従来の中緯度ルートを利用する場合に比べ、北極海経由ではおよそ38%短くなる可能性があります。

国際的なコンテナ輸送という点でも、この航路は単発の試験運航の段階から一歩先へ進み始めています。2026年8月、中国の海運会社Sea Legendは、中国と英国を結ぶ北極海経由のサービスを開始しました。これは、世界初の定期的な季節運航型コンテナサービスとされています。同社は、アジアとヨーロッパを結ぶ従来の航路に比べて、航海時間を大幅に短縮することを目指しています。

韓国もまた、北極海航路の可能性を探っています。8月22日には、韓国のコンテナ船が商業試験航海として釜山を出港し、英国、オランダ、ポーランドへの寄港を予定してヨーロッパへ向かいました。韓国政府は、将来的に北極海航路が自国の海運戦略の一部として定着することを期待しています。

とはいえ、北極海は決して簡単に航行できる「海の高速道路」ではありません。船舶は依然として予測の難しい海氷、極端な気象条件、十分とはいえない救助体制、そして航行可能な期間の短さといった問題に直面します。また、この航路はロシアへの依存度が高いため、政治情勢や経済制裁に関連する大きなリスクも抱えています。

さらに、そこには一つの皮肉があります。この「近道」が現実的な選択肢になりつつある背景には、かつて航行を妨げていた氷が気候変動によって溶けていることがあります。その一方で、北極海を航行する船が増えれば、汚染が拡大し、すでに脆弱な北極圏の生態系にさらなる負担をかける可能性があります。国際海事機関(IMO)の「極海コード(Polar Code)」では、指定された極海域を航行する船舶に対し、安全、環境保護、乗組員の訓練などに関する特別な要件を定めています。

北極海航路が、将来スエズ運河に取って代わることはないかもしれません。しかし、戦争や干ばつ、政治的緊張によって従来の貿易ルートが混乱する可能性のある世界では、別のルートを持つこと自体に大きな意味があります。もはや問われているのは、北極海の航路が商業輸送に利用できるかどうかではありません。それが世界貿易の中でどれほど重要な存在になっていくのか、そしてその利用のあり方を誰が左右していくのか、ということなのです。

ポッドキャストの続きは で!

月額1,000円〜 スマホで手軽に始めるビジネス英語学習

「マット竹内の1日5分ビジネス英語」ポッドキャストの英文記事スクリプトは、WISDOM SQUARE で提供のサービス 1日10分ビジネス英語 で配信されています。

1日10分ビジネス英語なら、ポッドキャストの英文記事スクリプトに加えて、内容理解クイズ、クイズランキングなどのコンテンツも充実しているので、ポッドキャストの内容の理解がさらに深まると同時に楽しく英語学習を進めていただくことができます。ポッドキャストから1歩進んだ英語学習をしたい方におすすめです。

1日10分ビジネス英語はスマートフォンでご利用いただけます。初回1ヶ月は無料でお試しが可能です!※1

是非この機会に1日10分ビジネス英語 をお試し下さい。

今すぐ無料お試しを申し込む 

※1 初めてご利用の方、1回限りとなります。