ブドウ畑のロボット Robots in the Vineyard

2024年11月28日

今回の記事は「ブドウ畑のロボット」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

In England, vineyards only have about 10 days to pick grapes, so they usually hire many extra workers.

イギリスでは、ブドウ園がブドウを収穫できるのは10日ほどしかないため、通常は多くの臨時労働者を雇う。

ボキャブラリー

Clumsy	adj	不器用な、ぎこちない
Grip	noun	しっかりとした握り
Handle	verb	注意深く扱う、管理する
Ripe	adj	（果実や穀物が）収穫や食用に適するまでに成長した
Sit back	phrasal verb	リラックスして何も積極的にしない

日本語訳

ロボット工学の進歩が騒がれているが、多くのロボットはまだうまく動作しない。動きが不器用で、話し方がぎこちなく、（ロボットハンドの場合）握力は硬く不安定だ。ロボットは力仕事が必要な工場では役に立つが、ソフトなタッチが必要な作業には向いていないのが普通だ。そのため、最近までブドウ園でのブドウの収穫にロボットが採用されることはなかった。

ブドウの収穫はリスクが伴う。小さなミスや強い握力によって果実が傷ついてしまう可能性があるからだ。ブドウ農家、特に高級ワインを造っている農家にとって、傷のついたブドウは大きな経済的損失につながる。高品質のブドウは1トン当たり約5000ポンド（6480ドル）の価値がある。そのため、ブドウを慎重に収穫することには、人間の手しか信頼されていない。

しかし、ロボットがブドウの収穫のやり方を変える日も近いかもしれない。世界初の試みとして、ロンドン大学クイーン・メアリー校（QMUL）の研究者たちが、エクステンド・ロボティクス社とエセックスのサフロン・グレンジブドウ園と共同で、ロボットによるブドウ収穫機をテストしている。

このロボットは、視覚センサーと人工知能を使い、ブドウが収穫できるほどに熟したタイミングを正確に知ることができる。また、圧力に敏感な指を備えているため、エコノミスト誌によれば、「ブドウの房を揺らさずに切り、手に収める」ことができる。適切なタイミングと適切な方法をもって果実を収穫しなければならないため、ブドウの収穫にはタイミングと優しい取り扱いが非常に重要なのだ。

このロボットはまだ開発中で、現状では多くの人間の助けを必要としている。しかし、研究者たちはさらなる進化を期待している。研究者たちは、ロボットが圧力を感じられるようにするための「電子皮膚」をテストしている。

完全に開発されれば、このブドウ収穫ロボットは農家にとって非常に役立つだろう。イギリスでは、ブドウ園がブドウを収穫できるのは10日ほどしかないため、通常は多くの臨時労働者を雇う。しかし、ロボットがあれば、昼夜を問わず収穫を続けることができ、熟練した作業員が遠く離れた場所からロボットを操作することができる。オーストラリアにいながらにしてブドウの収穫が可能になるかもしれない。

エクステンド・ロボティクス社の創設者であるチャン・リューは、やがてロボットが完全に一人で働くようになり、ブドウが自動的に収穫される間、人々は座ってくつろぐことができるようになると期待している。