新たなゴールドラッシュ New Gold Rush

今回の記事は「新たなゴールドラッシュ」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

Gold remains valuable because it is seen as a “safe ” in today's troubled world.

金が依然として価値を保っているのは、問題の多い今日の世界において「安全な避難所」とみなされているからである。

 ボキャブラリー

 日本語訳

チャーリー・チャップリンのサイレント・コメディ『ゴールドラッシュ』（1925年）と聞くと懐かしい気持ちになる人もいるだろう。しかし、この映画が、1896年に始まり1900年代初頭にピークを迎えたクロンダイク・ゴールドラッシュにインスパイアされたものであることは、あまり知られていない。この時期、何千人もの鉱夫たちが金を求めて殺到した。それ以来、ゴールド・ラッシュは何度も起こっているが、その種類はさまざまである。1970年代の石油危機、2008年の金融危機、2010年から2012年にかけてのユーロ圏債務危機のように、経済問題、通貨問題、世界情勢が不安定な時に金の需要は増加した。

今日、世界は再びゴールド・ラッシュに沸いている。過去10ヶ月の間に、アメリカの金価格は30％以上上昇し、10月末には過去最高値を記録した。西アジアでの紛争が金の需要を高め、東アジアでも金価格が上昇している。オーストラリアでは、投資家が不透明な時代の安全な投資先として金に注目し、金は1オンスあたり4000豪ドルの壁を突破した。

なぜ金への関心が高まっているのだろうか？

Euronewsによると、金への新たな関心を高めている要因はいくつかある。中央銀行からの需要の高まり、米ドルの価値、米連邦準備制度理事会（FRB）による利下げの可能性などだ。

ワールド・ゴールド・カウンシルの報告によると、中央銀行からの金の需要は、2024年上半期の総需要の平均10%から23%に上昇した。金準備の多い上位6カ国は、米国、ドイツ、イタリア、フランス、ロシア、中国である。

一方、中国の通貨である人民元の値下がりにより、中国の投資家は資産を保護するために金を買い増している。金価格上昇のその他の理由としては、米国選挙の不確実性、経済への懸念、ドル安、世界的緊張などが挙げられる。

金が依然として価値を保っているのは、問題の多い今日の世界において「安全な避難所」とみなされているからである。