WHOの新しいAIチャットボットS.A.R.A.H.、不正確な健康アドバイスで批判に直面 The WHO’s New AI Chatbot S.A.R.A.H. Faces Criticism for Inaccurate Health Advice

今回の記事は「WHOの新しいAIチャットボットS.A.R.A.H.、不正確な健康アドバイスで批判に直面」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

Getting the right medical advice is very important.

適切な医学的アドバイスを受けることは非常に重要です。

 ボキャブラリー

 日本語訳

医療アドバイスを受けるなら、その正確性は非常に重要だ。もし、世界で最も有名な医療機関が間違った医療アドバイスを提供していたとしたら、どう思うだろうか？それは非常にまずいことではないだろうか？

数日前、世界保健機関（WHO）はS.A.R.A.H.（Smart AI Resource Assistant for Healthの略）という新しいAIチャットボットの使用を開始した。S.A.R.A.H.を使えば、リラックス方法、健康的な食事、禁煙、交通安全など健康に関するアドバイスを8カ国語で受けることができる。S.A.R.A.H.を開発したのはソウル・マシーンズというニュージーランドの会社で、S.A.R.A.H.はユーザーの顔を認識して個別の回答をすることもできる。

しかし、S.A.R.A.H.を利用した人たちは、その不完全さを指摘している。報告書によると、S.A.R.A.H.はときどき間違った回答をしたり、米国基準の医療アドバイスや医療ニュースの最新情報を持ち合わせていなかったりするという。

WHOはS.A.R.A.H.が医療アドバイザーとして未熟であることを認めている。S.A.R.A.H.は最初のモデルであり、必ずしも正しい答えを提供するとは限らないという。しかし、権威ある保健機関が言うことにしては、これはプロフェッショナルではないように思える。S.A.R.A.H.は、WEBMDやGoogleといった他のサービスのように医学的な診断を下すことはできない。S.A.R.A.H.の回答はWHOの活動に限られる。ある薬について具体的な質問をすると、的外れあるいは間違った回答が返ってくるかもしれない。例えば、ある記者が2023年に承認されたレカネマブという薬についてS.A.R.A.H.に質問したところ、S.A.R.A.H.は、レカネマブはまだ試験中であると答えた。

公開から数日で誤答を繰り返しているS.A.R.A.H.が発端になって、AI医療の台頭を巡る議論に拍車がかかりそうだ。それでもS.A.R.A.H.に尋ねたい質問がある場合は、WHOのウェブサイトにあるS.A.R.A.H.のページを訪問してみるとよい。