小さくなる一方の商品 The Shrinking Packs

2023年12月18日

今回の記事は「小さくなる一方の商品」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

Once products have smaller sizes on the shelves, they usually stay that way.

小さくなった商品が一度棚に並べば、通常はその状態が続く。

ボキャブラリー

Shrinkflation	noun	シュリンクフレーション；「シュリンク（shrink）」と「インフレ（inflation）」の合成語で、価格が変わらないまま製品のサイズが小さくなるプロセスを表すのに使われる
Trend	noun	何かが発展したり変化したりする一般的な方向
Strategy	noun	長期的または全体的な目的を達成するために立案された行動計画
Painful	adj	苦痛や不快感を与える
Permanent	adj	永続する；永続、あるいは、変わらないことを意図した

日本語訳

シュリンクフレーションとは、企業が、価格はそのままに商品のサイズや量を減らすことを指す。最近、様々な場所でこの現象が見られるようになった。例えば、食料品店に並ぶおなじみの商品が価格はそのままにパッケージが小さくなっている。これは新しい現象ではなく、以前にもあったことで、経済概念として知られている。

シュリンクフレーションは、レストランで提供される一皿が小さくなったり、サービス業において、スタッフの数が少ないために待ち時間が長くなるなど、さまざまな形で見られる。例えば、横浜近郊のマクドナルドでは、スタッフが不足していたことが原因でサービスの提供に長い待ち時間が発生したことが報告されている。これもシュリンクフレーションの一種だ。

同じ価格で得られるものが少なくなっていることに気が付いている人は少なくない。缶詰や朝食用シリアル、ペットフードなど様々な商品に起こっていることだ。イプソス・グローバル・インフレ・モニターの報告書によると、世界のほぼ半数の人々がこの現象を感じているという。特にイギリス、フランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国においてはより顕著だという。

企業がシュリンクフレーションを戦略として用いるのは、買い物客がサイズの縮小よりも価格の上昇に敏感だからである。価格設定の専門家であるマーク・スティヴィングは、企業がこのような方法をとるのは、買い物客が「痛みを感じにくい」方法で価格を上げるためだと言う。しかし、これを不公平と感じ、「食品犯罪」と考える買い物客もいる。

残念ながら、景気が良くなってもシュリンクフレーションは続くとみられている。小さくなった商品が一度棚に並べば、通常はその状態が続く。BBCが報じたように、この変化は消費者にとって恒久的なコストなのだ。