著名人による宣伝のリスク Risk of celebrity endorsements

今回の記事は「著名人による宣伝のリスク」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

Thus ended the almost decade-long Ye-Adidas partnership, marking the lowest point in Ye's stardom.

こうして、約10年にわたるYeとアディダスのパートナーシップは終わりを告げ、Yeのスターダムにおける最下位となった。

 ボキャブラリー

 日本語訳

有名人は商品の宣伝に一役買っています。しかし、必ずしも常に、そうだとは限りません。

有名人が数年にわたり一連の公然の不正行為を行えば、その影響はとても深刻になる可能性が。例えば、ラッパーのカニエ・ウェストのケースがあげられます。

2010年代、カニエ・ウェスト（Yeとして知られる）は、ブランドの寵児でした。2013年、彼はアディダスと、スポーツウェアの「Yeezy」と「YZY」のプロダクトラインで、最も巨額な契約を結びました。2018年、Yeはインタビューで、黒人は自らの意思で400年間も奴隷状態にあったと宣言し、「ヒトラーやナチスを愛している」と語りました。当然、世間は騒然となり、アディダスはYeとの契約を打ち切るよう、多大な圧力を受けたのです。それでもアディダスがそうしなかったのは、Yeezyとのコラボレーションが同社の利益の40％以上を占めていたからでしょう。

しかし、つい数週間前、ついにそれが起こりました。10月にYeはソーシャルメディア上で反ユダヤ的な発言を連発し、世界中から批判を浴びただけでなく、衣料品小売のGapやファッションブランドのBalenciagaとの契約も打ち切られることになりました。他に選択肢のないアディダスは、Yeの行為は「容認できない、憎しみに満ちた、危険な」行為として、会社の倫理に反するという声明を発表しました。こうして、約10年にわたるYeとアディダスのパートナーシップは終わりを告げ、Yeは、スターダムにおける最下位に地位を下げたのです。

確かに、セレブリティは商品を売るのに役立つかも知れません。しかし、時には、間違ったメッセージを世間に送り、ブランドから契約を打ち切られることもあります。そのリスクは、1880年代に女優でソーシャライトのLillie Langtryに始まりました。そしてそれは何世紀にもわたって繰り広げられてきたのです。彼女（リリー）は、対価を受け取り、商品（Pear's Soap）を推薦した最初の有名人であり、同時に軽率な行動をとって契約を切られた（捨てられた）最初の有名人として、歴史にその名を残しています。