以前にも書いたことがありましたが、このビジネス英語コースは、時々『実によく出来ているなぁ~』と感じる時があります。取り上げられたトピックが実にタイムリーだったり、設問の内容がひねってあったり、その時々で感じ入るところは違いますが、折に触れて感心します。一方で、リズムに乗って継続するまでには少しだけ時間がかかってしまう人も多いと思います。ちょうど、新しい本を読み始めて内容に引き込まれていくまでの数ページは我慢して読み続けるような感覚かもしれません。
ところで本日のタイトルはPolice Search for Missing Apple Prototype というタイトルでした。 そして本日の課題で感心したのは本文に入る前のThinking Aheadの問いかけでした。
Why do companies allow employees to carry valuable prototypes of new models out of the workplace?
What impact could it have if they are lost or stolen? Would there be any benefits?
今回、アップル従業員がiPhoneの新モデルのプロトタイプを会社から持ち帰ったが何と盗まれてしまうという事件が起きた。
そこで本文を読む前のActivityとして「どうして会社はそれだけ大切な新商品のプロトタイプ社外に持ち出させたのか?」「一体、持ち出すことで得るものがあったのか?」という設問。
この設問を自分なりに考え、Key Vocabularyを確認していよいよ本文を読み始めることになります。
毎日多忙を極めるビジネスパーソンの方々は時間との戦い。まして本講座は、ある一定の記事数を読み、設問に回答しなければ修了テストを受験できないシステムになっているため、皆さんの多くはKey Vocabularyもそこそこに本文へ一足飛びに行かれるのではないでしょうか。
実は、この講座の隠れた特徴の一つとしてPre Readingつまり本文を読む前の準備運動とも言える一連のプロセスこそが大事だとする米国・オレゴン大学の教授方法を採用している点なのです。毎日5分でも10分でもこのPre-Readingをきちんと行った上で記事を読み始めるのとそうでないのとでは、読了した記事数が増えれば増えるほどその差は歴然と開いてしまうとの事です。
問題意識や疑問点を持ちながら文書を読み進めることで、最初に英文本文に接した時に英文が3D化とでもいいますか、濃淡がついて見えてくるのです。これが、いきなり白紙の状態で文章を読もうとすると単なる平坦な英文の塊にしか見えないのです。
このことは、本講座を離れた時にも役立ちます。文章を読む前にある程度、読もうとしている文章をどういった角度で読もうか、と考えながら読む習慣をつける事になります。英文、日本文に限らずこうしたことを頭の中で組み立てながら読む、そうした習慣を本講座を受講されている方々は知らず知らずのうちに体感していることになります。
Looking Ahead, Thinking Aheadいずれも大切な準備運動です。
スポーツ同様、皆様準備運動をお忘れなく。