マットBlog
本日は「ビジネス英語な日々」とは全く関係のない話題です。
栃木、福島、岩手の肉牛の出荷停止措置が解除になりました。
めでたし、めでたし・・・と思う反面、肉牛の皆さんは我々の食卓に続く
ベルトコンベヤーの上に乗せられることになるのですね。
避難区域で餌も与えられずに死を待つだけの牛も不幸ですが、出荷解禁で旅立つ牛の運命を考えると複雑な気持ちになります。
最近読んだ本に「ぼくらはそれでも肉を食う ― 人と動物の奇妙な関係 ハロルド・ハーツォーグ著 柏書房刊」があります。
この本の帯にはこう書かれています。
イルカ殺しはかわいそう、でも焼き肉もいくら丼も大好き、この矛盾いったいどうしたらいい?
本書の主題はまさにこの帯に書かれている事でした。
著者は動物に対する人間の態度を研究する人類動物学というものを研究している学者さん。
人間は動物に対する感情、見方は、論理と理性の間で彷徨っているという考え方を著者はしています。
つまり著者いわく 「ソファには猫、皿には牛」 これが人間である、と。
この本の中には出来れば避けて通りたい設問が投げかけられています。
◇家で飼っていた犬の死体をバーベキューの具にするのはオーケーか?
◇100トンのクジラ1頭からはニワトリ70,000羽に相当する肉がとれる。
命の重さを考えたなら、人間はどちらを食するべきなのか。
よくスーパーの鮮魚コーナーのお刺身(サク)はレジに運ぶけれど、イワシや鯖は買い物カゴには入れない主婦も多いと聞きます。
調理の手間ということもありますが、単に苦手と答える方も多いのです。
本日の肉牛出荷許可の報にふれ、この本とつなげて考えてしまいました。
なんとなく、以前観た映画「OUR DAILY BREAD 」(いのちの食べかた) http://www.youtube.com/watch?v=EmZk-Lwl2Uk
のシーンが重なりました。 (この映画のタイトルを いのちの食べかた と訳したのは凄い)