マットBlog
ユーロ危機の波紋はドイツまで押し寄せて、ドイツ国債の3分の2が売れ残って、英国債よりも価格を落としてしまいました。
8月の米国の赤字削減が困難との見方が強まりAAAからの陥落劇がありました。しかしこのあとギリシャ、イタリアと危機が連鎖的に起こり、今回はドイツまでに波及してきました。この背景には、金融危機後実際には最も苦しんでいる米国、英国が欧州に対してしかけた金融戦争が水面下で起こっているという見方が、一部の評論家の中ではまことしやかに語られていることは、このブログでも紹介してきました。
今回もドイツ債先物を米英側が売り側に回り、結果債券価格は下落。 そのようなシナリオも全くないとは言えないかもしれません。
しかし、欧州側もこのままでは済ますことはできないわけです。
今週号のエコノミストの表紙はこちらです。
ユーロ硬貨が火の玉となって落ちていくという表紙の絵です。しかし、今日のアジア市場はイタリアの救済(最大600億ユーロ)策が出ている途の観測でストップ高でした。しかし関係社からそのような救済予定はないという否定があったり、ひどいものになると報道機関がMillion 百万とBillion 10億の単位を間違えた・・・・いわゆるTypo だったする人まで出てくる始末。
このエコノミスト誌の絵にならないためにも、EUの財政統合に必要性が迫られています。それもここ2,3ヶ月には結論を出さなければ手遅れになりかねません。 万が一、財政統合が決裂するとギリシャなどの経済的に瀬戸際に立たされている国々はユーロ圏から離脱せざるを得なくなる可能性が高くなります。 ユーロ崩壊か統合で持ち直すのか・・・ まさに欧州は今、大変な岐路に立っているわけです。
そして、もしも崩壊などという展開に陥った場合は、世界経済にもう一波とんでもない不況の波がやってくることになります。
どうにかそれは阻止してもらいたいと思います。楽観主義者としては、恐らく財政統合はされどうにか持ち直すとみています。