マットBlog
つい先日、S&Pがフランスとオーストリアの国債をAAAから格下げをしてイタリア、ポルトガル、スペインを2段階それぞれダウングレイドしました。欧州もまだまだ目が離せない状態が続きます。
一方、イランをめぐる中東も今後の国際情勢の鍵を握っています。正直、イランと原油、ペルシャ湾の何が一体どうなっているのかよくわかりませんでした。でも調べてみると、中東とアメリカ、イギリスはとんでもないせめぎ合いをしていたことがわかってきました。
かつて中東で勢力を振るっていたのはイギリスでした。しかし、1960年に国力が衰退すると中東からの撤退を余儀なくされたのです。中東からの撤退といえば、昨年米国がイラクから軍を引き揚げましたね。
さて米国と中東の関係を見てみると、これまで米国は親イスラエルとしてイスラエルとの水面下において政治的なやりとりを行ってきました。最近では、イスラエルが米国政府に対してイランからの原油輸入制裁をするよう支持され日本、韓国などにイランから原油を買ったら制裁するよ、と脅しをかえようとしました。しかし、中国はそんな中「いえいえ、うちは買いまっせ、おたくらは買わなくともよいですよ」という態度でしたので、結局日韓が輸入制限をしても意味がないことから、この戦略は失敗に終わりました。
逆に米国はイスラエルに対して、イランに攻撃するように求めて攻撃しないのであれば、米国はイラクから撤退しますよ、と言い続けてきました。結局、イスラエルは動かないので昨年、とうとう費用もかさむという理由から米軍はイラクから撤退。
今度は、イスラエルは今年の大統領選を勝たせる見返りに、米国がイランを攻撃して下さいね、と切り返す。
いやはや、中東をめぐる各国の攻防は調べていくと面白いです。(不謹慎ですが)
これまで米国がこれほどまでにイスラエルにすり寄っていた事実すら知りませんでした。まして、それ故に暗黙のうちに米国はイスラエルを非難する記事を報道しないというスタンスがずっと続いていたことさえも。 そしてここに来て、そのイスラエル批判を制限する糸が切れたようで米国メディアはのきなみイスラエルを非難する論調に変わりつつあります。
フセイン政権がクウェートを侵略したことも、イランに核保有の疑惑があることで制裁をしようとして失敗したアメリカがあったり・・・・
中東から世界を観ると、また違った世界観を広がります。