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  マットBlog

ウォール街の占拠

つい先日ロンドンで暴動が起こったばかりで、こちらは知らないうちに沈静化したが、今度はアメリカでデモが始まった。 概ね貧富の格差への不満という点ではどちらもエネルギーの源は同じだ。米国の場合、米政府が金融界に支配されているという事に対して大義名分を立てて抗議をしている。つまり、彼らはFRB(連銀)を含めてウォール街に対してケンカを売っているのだ。 評論家によっては、今回の運動家の後ろには政治的な力が加わっているとの見方もある。 つまりアメリカが世界の警察的役を担うのではなく、もうアメリカ一国の事だけを考えればよいという唱える政治家が金融界を潰そうとしているというのだ。 信憑性は疑わしいが、全くないとは言い切れない。 いずれにしても今回のデモは金融界こそ悪の根源としているが、米政府がAIG等の金融機関を救済しなかったとしたら大変な惨事に繋がっていた事は彼らは承知の筈。 彼らとしても、国民が納めた血税を金融機関にだけ優遇して救済をすることには納得がいかないという。その点は本当に同情する。日本でも同じことが繰り返されてきたが、我々はおとなしい国民性ゆえに、デモや暴動は起こさなかった。もちろんTV番組のインタビューでは不満の声は上がっていた。しかし、我々は仮に「大手町を占拠せよ」と誰かが旗を振ったところで誰も動かないだろう。 格差社会が叫ばれて久しいが、個人的にはいつかこうした暴動や反乱が起きるだろうな、と思っていた。欧州、中国、アメリカと二極化が進めば弱者が必ずアクションを起こす。この事は、歴史をみても何度も繰り返されてきた。 しかし、現在社会においては新興国のようなクーデターで政権が変わるような事は先進国では起こりにくいと思う。従って、米国でのデモもロンドンの暴動と同じようにいつのまにか沈静化するのではないかと見ている。 オバマ政権もここは正念場だと思う。