【脱成長】が地球を救う？ Can “Degrowth” Save the Planet?

2024年8月29日

今回の記事は「【脱成長】が地球を救う？」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

Usually, we measure a country's economic success by its GDP, or Gross Domestic Product.

通常、国の経済的成功は GDP、つまり国内総生産で測られます。

ボキャブラリー

Degrowth	noun	消費を削減し、持続可能性と福祉を優先する経済思想
Sustainability	noun	長期間にわたって生態系や社会システムを維持する能力
Consumption	noun	資源を使い切る行為
Fairer	adj	より公平または公正である
Run out of	phrasal verb	何かをすべて失くす、使い切る、売り切る

日本語訳

経済が際限のない成長ではなく、ウェルビーイング、コミュニティ、持続可能性を目指す世界を想像してみてほしい。これが「脱成長」の主旨である。しかし、それは何を意味し、本当に地球のためになるのだろうか？

「脱成長」の考え方は1970年代に始まった。専門家によれば、現在のペースで成長を続ければ、100年後には資源が尽きてしまうという。だから、地球の自然の限界を尊重すべきだというのだ。「脱成長」とは、貧しくなることでも、進歩を止めることでもない。人生において何が重要かを改めて考えるということだ。「脱成長」は、経済成長は常に良いことであり、限界はないという信念に疑問を投げかけている。

通常、国の経済的成功はGDP（国内総生産）で測られる。多くの人は、GDPが高いほど経済的パフォーマンスが高いと考えている。しかし、「脱成長」を支持する人々は、GDPは生産されたすべての財やサービスの貨幣価値でしかないと言う。GDPは不平等や環境への害、人々の全体的な幸福を考慮するものではない。

「脱成長」はどのように地球を救うのだろうか？

「脱成長」が役立つ方法のひとつは、無駄な消費を減らすことである。調査によれば、特に、豊かな国々において、経済生産の大部分が生活の質を向上させるものではないものに費やされている。その一例がファストファッション産業である。ファストファッション産業は、安価で流行の服を作るが、そういった服はすぐに捨てられてしまい、多くの廃棄物と環境への害を引き起こしている。本当に必要なものに集中し、不必要な生産を減らすことで、環境への影響を減らすことができる。

「脱成長」のもうひとつの主旨は、経済をより公平にすることだ。一部の富裕層や企業がほとんどの権力を握るのではなく、「脱成長」は資源をよりよく共有するという考え方を支持する。これは、富裕層への増税、化石燃料のような有害産業への支援の削減、医療や教育のような公共サービスへの資金の投入を意味する。

「脱成長」は単なる未来のアイデアではない。スペインのポンテベドラ市は、「脱成長」の取り組みの一環として、車の使用を減らし、歩きやすい空間を推進し始めている。フランスでは、仕事と自由な時間のバランスをとるために週35時間労働を試みている。シリアのロジャバでは、人々は共同生活、民主的な統治、社会的平等を重視している。

このような取り組みが増えれば、私たちは身の丈に合った生活をし、共通善を優先する未来に向かうことができるかもしれない。考えさせられますよね？