表は私の勝ち、裏はあなたの負け Heads I Win, Tails You Lose

2023年11月7日

今回の記事は「表は私の勝ち、裏はあなたの負け」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

Take, for instance, how the city of Portland, Oregon, got its name in 1845.

例えば、1845年にオレゴン州ポートランド市が名付けられた時のことです。

ボキャブラリー

Shape	verb	何かの性格、方向、性質に影響を与えたり、決定したりする
For instance	other	一例を挙げれば
Pilot	verb	乗り物、特に航空機を操縦する
Tightly contested	other	実力や結果が拮抗している場合
Insignificant	adj	重要でも特筆すべきことでもない

日本語訳

スポーツにおいて、先攻を決めるためにコイントスが使われる場面を見たことがある方も多いでしょう。しかし、コイントスで歴史の一ページが刻まれたこともあるのはご存じでしょうか？

例えば、1845年にオレゴン州ポートランド市が名付けられた時のことです。創設者のフランシス・ペティグローブとアサ・ラブジョイは名前について合意できず、コイントスに決定を委ねることにしました。ペティグローブが勝ち、彼の故郷メイン州の都市にちなんだ名前が付けられました。

コイントスは航空史にも影響を与えています。1903年、ウィルバーとオーヴィル・ライトは史上初の有人動力飛行を行うパイロットを決めるためにコイントスを行いました。ウィルバーが勝ち、歴史にその名を刻みました。コイントスによって生死が決まることもあります。1959年、ミュージシャンのトミー・オールサップとリッチー・バレンズは航空便の最後の１席を巡ってコイントスを行いました。バレンズが勝ちましたが、残念ながらその後の墜落事故で亡くなりました。さらには、政治を左右することさえあるのです。2016年、ヒラリー・クリントンは驚くべきことに6回のコイントスすべてで勝ち、バーニー・サンダースとの接戦を制したのです。

しかし、コイントスは本当に公平なのでしょうか？その確率は50-50 なのでしょうか？研究によれば、そうではありません。2009年に発表された研究によると、一部の人々はコイントスの結果を微妙に操作できるとされています。また、2007年の別の研究では、コインが投げられる前と同じ面で着地する確率が51%であると主張されています。エコノミスト誌に取り上げられた最近の研究でも、48人のボランティアが35万回以上のコイントスを行い、50.8%の確率で同じ面が上になったと確認されました。

1%の偏りなど大したことないと思うかもしれませんが、大きな決断や多額のお金がかかる場合、そのわずかな差が大きな影響を与えます。あなたは重要な決断をコイントスに委ねたことはありますか？その方法が「公平」であるかどうか再考する時かもしれません。