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  1日5分ビジネス英語

1200万点の画像をスクレイピング、今はアーティストの作品追跡へ He Scraped 12 Million Images. Now He’s Helping Artists Track Them.

Caraのほぼすべての公開画像である約1,200万枚が、たった10ドル以下のコストで何者かにスクレイピング(自動抽出)されてしまったのです。しかし、物語はここで終わりません。データを奪った当本人が、後にアーティストたちの「強力な味方」へと変わる驚きの展開が待っていました。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 日本語訳

もし、自分の作品をスクレイピングした人物が、その後、その作品がどこへ行ったのかを追跡する手助けをするようになったとしたら、どうでしょうか。そんな意外な展開が起きたのが、アーティスト向けのポートフォリオ兼SNSプラットフォーム「Cara(キャラ)」をめぐる大規模スクレイピング問題です。Caraは、自分の許可なく作品を生成AIの学習に使われたくないアーティストのために作られたサービスです。

写真家のJingna Zhang氏が設立したCaraには、約150万人のユーザーが集まっています。Cara自身がユーザーの作品を使ってAIモデルを学習させることはなく、投稿された画像には自動的に「NoAI」タグが付けられます。しかし、こうしたタグがあっても、インターネット上で公開されている画像が第三者にコピーされるのを完全に防ぐことはできません。

8月、Caraは自らのサービスがどれほど無防備になり得るかを思い知らされました。プラットフォームは3回にわたる大規模なスクレイピングを受けたのです。最初のケースでは、「Heft」というオンライン名を使う人物が約1200万点の画像をスクレイピングしました。これは、Caraで公開されていた画像のほぼすべてに相当し、12テラバイトものアーカイブにまとめられました。Heftはその後、このデータセットについてRedditに投稿し、この作業にかかった費用は10ドル未満だったと述べています。

この出来事にCaraのコミュニティは大きな不安を感じました。自分の作品がAI用のデータセットに組み込まれるのではないかと心配し、Caraを離れたユーザーもいました。

ところが、その後、予想外の展開が起こります。Heftは謝罪し、自分が作成したデータセットを削除したうえで、Zhang氏やCaraのコミュニティと話し合いを始めました。本人によれば、当初はスクレイピングを単なる技術的なプロジェクトとして捉えており、それがアーティストたちにこれほど大きな影響を与えるとは理解していなかったといいます。そして彼は、謝るだけでは終わりませんでした。

Heftは、Caraの防御策がどのようにすり抜けられてしまうのかを理解するため、Cara側に協力するようになりました。また、自分の作品がスクレイピングされたデータセットに含まれているかどうかをユーザー自身が確認できるツールも作成しました。こうした取り組みは、その後、独立したオープンソースプロジェクト「Lantern(ランタン)」へとつながっていきます。

Lanternの考え方は、ウェブサイトを完全にスクレイピング不可能にしようとするものではありません。Heftは、そのような完全防御は現実的ではないと考えています。その代わりに、Lanternは別の方法を採用しています。

アーティストは、自分の作品について、一方向性の「デジタル指紋」を作成することができます。Lanternは、新たに公開されたAI学習用データセットの中に、その指紋と一致する画像がないかをチェックします。一致する画像が見つかれば、アーティストに通知が送られ、そのデータセットへのリンクも提供されます。それによって、アーティストは削除要請などの対応を検討することができます。

ただし、Lanternも万能の盾ではありません。一般に公開されていないデータセットの中に作品が含まれていても、それを検出することはできません。また、そもそも画像がコピーされること自体を防げるわけでもありません。

Caraで起きた一連の出来事から見えてくる、より大きな教訓はそこにあるのかもしれません。オープンなインターネットの世界では、画像が一度もコピーされないよう完全に守ることは、現実的には不可能なのかもしれません。

これから重要になるのは、クリエイターが「自分の作品がどこへ行ったのか」を把握し、その後に何らかの対応を取れるようにすることなのかもしれません。

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