アマゾンのタッチセンサー・ロボット Amazon’s Touch-Sensing Robot

今回の記事は「アマゾンのタッチセンサー・ロボット」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

This robot can feel with its arm, letting it touch and move items on a shelf until it finds the right one.

このロボットは触覚を搭載したアームを使って、棚の中の商品を触って動かし、正しい商品を見つけることができます。

 ボキャブラリー

 日本語訳

倉庫では長年にわたりロボットが使われてきました。重くて大変、あるいは単調な作業を人の代わりにこなしてきました。しかし、商品に触れたり、見分けたり、取り出したり、棚に戻したりする作業は、まだ人の手が必要です。特に、棚が複数の段に分かれていて物がたくさん置かれている場合はなおさらです。

そこで、アマゾンは「Vulcan（ヴァルカン）」という新しいロボットを導入しました。このロボットは触覚を搭載したアームを使って、棚の中の商品を触って動かし、正しい商品を見つけることができます。関節にセンサーが付いており、機械学習を使って物の形や大きさを理解します。物の形に合わせて正しくつかむことができ、高い棚や低い棚にも楽に対応できます。こうした作業は、人間にとっては登ったりかがんだりしなければならず、難しいことも多いです。

アマゾンはこのロボットをドイツ・ハンブルクの倉庫で公開し、すでに同倉庫やアメリカ・ワシントン州スポケーンの倉庫で導入しています。

触覚を持つロボットは「ヴァルカン」が初めてではありません。多くの企業が似た技術の開発に取り組んでいます。しかし、倉庫作業における「ヴァルカン」の活躍の可能性は非常に大きいです。報告によると、約75％の品物を人間と同じ速さで扱うことができ、倉庫作業をより速く、賢くしています。わずか3年前には、こんなロボットは夢のような存在でした。アマゾンの応用科学ディレクター、アーロン・パーネス氏は「ヴァルカンはロボット技術における大きな進歩です」と語っています。

それでも、「ヴァルカン」はすべての作業をこなせるわけではありません。ロボットが対応できない作業には、人間がすぐに助けられるよう待機しています。パーネス氏は「ヴァルカンは従業員と協力しており、協力することでお互いにより良い仕事ができている。」と話しています。

アマゾンは、他のロボットにも同じような触覚機能を搭載する予定です。雑誌『Wired』によると、アマゾンは最近、産業用ロボットのためのスマートなAIシステムを開発するスタートアップ企業Covariant（コヴァリアント）を買収しました。

もしアメリカがトランプ大統領の望むように製造業を国内に戻す（オンショアリング）ことになれば、人間のように「触れて感じる」ことができるロボットへの需要はさらに高まるかもしれません。