BCIで火星に？ Can BCIs Take Us to Mars?

2025年5月9日

今回の記事は「BCIで火星に？」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

本日のSentence

This might sound like science fiction, but a writer in New Scientist believes it could happen in the 2030s.

SFのように聞こえるかもしれませんが、『ニュー・サイエンテイスト』誌の記者は、2030年代にそれが可能になると考えています。

ボキャブラリー

Imagination	noun	現実ではないことやまだ起きていないことを頭の中で描く力（発音：ɪˌmædʒɪˈneɪʃən、類語：creativity, vision）
Explore	verb	未知の場所を旅して調べる（発音：ɪkˈsplɔːr、類語：investigate, examine）
Paralyzed	adj	けがや病気により体の一部または全体が動かない（発音：ˈpærəlaɪzd、類語：immobile, disabled）
Virtually	adv	コンピューターを使って現実のように見せる；ほとんど、実質的に（発音：ˈvɜːrtʃuəli、類語：digitally, nearly）
Send back	phrasal verb	データや画像、音などを元の場所に送り返す

日本語訳

大きな発見やビジネスアイデアは、しばしば想像力から始まります。アインシュタインは夢をきっかけに相対性理論を生み出しました。スティーブ・ジョブズは、ポケットに入る小さなコンピューターを想像し、それがスマートフォンになりました。想像力がなければ、車輪も飛行機もインターネットも存在しなかったでしょう。

そこで、ちょっとした発想です：BCI（ブレイン・コンピューター・インターフェース）を使って、ロボットの身体を通じて人間の意識を火星に送ることができるでしょうか？

SFのように聞こえるかもしれませんが、『ニュー・サイエンテイスト』誌の記者は、2030年代にそれが可能になると考えています。

彼はこう想像します。2034年、ある女性が火星に「着陸」しました。実際に行ったわけではなく、脳とつながったロボットを通じてです。彼女は地球上の研究所からロボットを操作し、火星を探検し、岩石を調べ、旗を立て、基地を建設します。彼女は本当に火星に行ったわけではないという人もいれば、彼女の心は行ったのだという人もいます。

BCIには、宇宙探査のあり方を変える可能性が秘められているのです。2013年には、英エセックス大学の研究チームが、思考だけで宇宙船を操作する可能性を調べました。

それ以来、BCIは大きく進歩しました。2014年には、足が動かない男性が脳だけを使ってワールドカップでサッカーボールを蹴りました。2021年には、別の男性がBCIを使ってSNSにメッセージを送信しました。2023年には、スイスの科学者たちが開発した脳-脊髄接続によって、麻痺した男性が再び歩きました。そして今年1月、69歳の男性が思考だけで仮想ドローンを飛ばしました。

これに、イーロン・マスクの会社「ニューラリンク」が今後成し遂げるかもしれないことを加えれば、さらに期待は膨らみます。

近い将来、人間は思考だけでロボットやロボットスーツを操作できるようになるかもしれません。『ニュー・サイエンテイスト』誌によると、こうしたロボットは火星から映像や音声を送り返し、人々が本当にその場にいるかのように感じられるようにするでしょう。さらに、触覚などの情報も送り返して、体験をよりリアルなものにするかもしれません。

つまり、近い将来、地球にいながら火星を歩くロボットを操作し、「見て、聞いて、感じる」ことができる日がやってくるかもしれないのです。