今日のビジネスにおけるペンと紙 Pen and Paper in Business Today

今回の記事は「今日のビジネスにおけるペンと紙」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

Many companies are preparing for such computer failures by putting together "disaster recovery packs", which include paper forms and a fax machine.

多くの企業は、このようなコンピューター障害に備えて、紙の用紙やファックスを含む「災害復旧パック」を用意している。

 ボキャブラリー

 日本語訳

「ペンは剣よりも強し」という古いことわざは、社会や政治を変える手段として、暴力よりも言葉が勝ることを示している。しかし、ペンと紙は今日のビジネス慣習からほとんど姿を消した。オフィスや産業界では、ほんの小さなプロセスから大きなプロセスまで、完全にコンピューターに依存している。しかし、大規模なIT障害がより高い頻度かつ、より程度の大きさを増して起こっていることから、サイバー専門家は、緊急時には紙ベースのプロセスに切り替える計画を立てるよう企業に助言している。

それには十分な理由もある。BBCは最近、これまでのIT障害においてペンと紙がいかに助けになったかを報じた。今年7月、CrowdStrikeソフトウェアのバグにより、世界中の850万台のコンピューターが「レンガ化」されたことは記憶に新しいだろう。航空会社、銀行、通信会社、医療サービス、オンライン小売業者のデジタルプロセスが停止した。不幸中の幸いで、これらの中には紙ベースの記録が残っているところもあり、昔ながらのやり方で業務を再開することができた。たとえば、空港で搭乗券をダウンロードできなかったとき、航空会社の職員は紙のリストで名前を調べ、手書きで搭乗券を作成した。

他の同様のIT障害では、ペンがコンピューターに勝ることが証明されている。2020年1月、ハッカーは外国為替会社トラベレックスに身代金を要求し、同社はすべてのコンピューターシステムを停止させられ、紙とペンを使うことを余儀なくされた。2022年には、NHSのソフトウェアプロバイダでデータ漏洩が発生し、8万人以上が影響を受け、医師は紙とペンを使ってメモを取ることを余儀なくされた。最近では、今年6月、米国とカナダの数千の自動車ディーラーにソフトウェアを提供しているCDKグローバル社が、サイバー攻撃によりサービスをオフラインにせざるを得なくなった。その結果、北米の自動車ディーラーは注文書を手書きして仕事を続けた。

多くの企業は、このようなコンピューター障害に備えて、紙の用紙やファックスを含む「災害復旧パック」を用意している。また、コンピュータの代わりにフリップチャートとホワイトボードを使うように従業員を訓練したり、電子メール・サーバーがダウンした場合に備えて、社内連絡用にWhatsAppのメッセージング・グループを活性化したりしている。

高度なコンピューターシステムが突然トラブルに見舞われた場合、シンプルで即興的な回避策が企業を救うことがある。より多くの企業が、今日紹介した企業から学ぶ必要がありそうだ。