銅: 私たちが意識しない 「貴金属 」 Copper: The “Precious” Metal We Don’t Think About

今回の記事は「銅: 私たちが意識しない 「貴金属 」」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

More worrisome, we may need to give up our goal of electrifying the future and return to fossil fuels.

さらに心配なのは、未来の電化という目標をあきらめて、化石燃料に戻さなければならないかもしれないことだ。

 ボキャブラリー

 日本語訳

銅は、世界が目指すクリーンエネルギーの未来に欠かせない金属だ。貴金属といえば金や銀を思い浮かべるのが一般的だが、銅はスマートフォン、電気自動車、コンピューター、エアコン、電気配線など、ほとんどの文明品に欠かせないものだ。ブルームバーグのポッドキャスト「Big Take」によると、銅が不足しており、2030年には電気機器を維持するための銅が足りなくなる可能性があるとのことだ。新しい銅鉱山の設立と操業には8〜10年かかるため、この不足を解消するためには新たな投資が必要で、そうでなければ化石燃料に代わるグリーンエネルギーは単なる希望的観測に終わってしまう。

銅は地球上に豊富に存在し、特にコンゴ民主共和国やザンビア北部などのアフリカ中南部には豊富に存在している。しかし、岩石から抽出し、純度99.999％まで精錬し、トラックでダーバン港まで運び、主な輸出先である中国に輸出することに課題が山積みだ。

採掘は、地下1000メートル以上の鉱山から取り出した岩石1トンあたり、わずか2グラムの銅しか採れないという難事業。しかし、銅の輸送はザンビアの鉱山労働者にとってさらに困難なことだ。ザンビアとコンゴの国境を越えなければならないが、書類手続きが遅いため、トラック運転手は1週間以上待たされることもある。その結果、トラックの列が50km以上にも及ぶこともある。

1ヵ月かけて港に到着した銅は、多くのバイヤーに買い取られる。現在、銅の価格は1トンあたり5,000ドル前後だが、大きく変動する。2022年初めには1トン1万ドルという高値になったこともある。不足が解消されないと、再び価格が上昇する可能性がある。さらに心配なのは、電化という目標をあきらめて、化石燃料に後戻りしなければいけないということだ。