先見の明のある創業者か、策略をめぐらす詐欺師か？ Visionary founder or scheming fraudster?

今回の記事は「先見の明のある創業者か、策略をめぐらす詐欺師か？」という内容です。さていったいどのような内容なのでしょうか。

今回のポッドキャストです。お聴き下さい。

 本日のSentence

While founders of startups are usually inexperienced, investors must ensure that at least the board members are experienced.

スタートアップの創業者はたいてい経験が浅いものですが、投資家は少なくとも取締役が経験豊富であることを確認しなければなりません。

 ボキャブラリー

 日本語訳

シリコンバレーには、「成功するために偽装する」とも揶揄されるストーリーがたくさんある。今回は、11月18日についに禁固11年の判決を受けたセラノスとその創業者エリザベス・ホームズに注目しよう。19歳でスタンフォード大学を中退し、30歳で先見の明のある億万長者となり、37歳で詐欺師として有罪判決を受けた彼女のジェットコースターのような人生模様は、極めてユニークなものである。

セラノス社は、静脈注射の代わりにごく少量の血液で数十種類の血液検査を瞬時に正確に行える小型自動装置を開発し、画期的な医療技術企業として注目された。ベンチャーキャピタルや個人投資家は7億ドル以上を投入し、2013年から14年にかけてセラノスの評価額は100億ドルを突破した。しかし、2016年にここに掲載した記事で読者が思い出すように、ウォールストリート・ジャーナルの調査後に事態は大きく変化した。シリコンバレーの金の卵から、エリザベス・ホームズは投資家を騙し、存在しない技術で患者の命を危険にさらしたとして非難されたのだ。

スタートアップの創業者はたいてい経験値に乏しいところがあるが、投資家は少なくとも取締役が経験豊富であることを確認しなければならない。また、バランスシートをチェックし、支援しているアイデアやビジョンについてデューデリジェンスを行うことも重要だ。投資家は、新興企業の主張を検証するためにあらゆる質問をする必要がある。バイオテクノロジーの新興企業の場合、ピアレビューや科学的な出版物を通じて、主張の妥当性を早期に確認する必要もある。

しかし、シリコンバレーはまだそのような教訓を学んでいない。Financial Timesが言うように、「ベンチャーキャピタルの資金は、荒っぽい新興企業のアイデアに流れ続けている」のである。